メールやLINEのやり取りを不貞行為の証拠として有効にする方法
メールやLINE(ライン)から不貞行為の証拠を握ったとしても、その証拠にどんな能力があるのかご存知ですか?
不貞行為を立証するためには、もちろん法的な根拠に基づく証拠が必要になります。
しかし、その手の証拠はそう簡単に手に張らないもので、もちろんLINEの証拠も同じように証拠能力に欠けるものも存在するのです。
不貞行為の証拠としてはLINEは弱い?
LINEは不貞好意の証拠としてはあまり強くはありません。
不貞行為とは「特定の異性と好意に基づいた性交渉」を意味します。
つまり、不貞行為を証明するためには「好意」と「性交渉」の両方について証明する必要があります。
決定的となるのは不貞行為の場面を撮影した映像のみ
不貞行為を証明するうえで、決定的となるのは不貞行為の場面を映した映像証拠のみです。
これ以外は、不貞行為があったと推測に足りる証拠として扱われます。
LINEは文章と画像のみ
一方でLINEから出て来る証拠はそれほど決定的とは言えません。
LINEのトークから得られるのは『画像』と『文章』のみです。
ここでたとえ性交渉に関する詳しい文章があったといても「これは空想の文章」「ただのごっこ遊びだった」と言われてしまいますし、そうでない証拠がLINEの中から出て来るとは思えません。
一方、浮気相手の裸の写真が送られてきたとしても、ただ裸体の画像が送られてきただけです。
実際に肉体関係があったかどうか証明しない限り、不貞行為は証明できません。
LINEで証拠を得る違法性
LINEの中から証拠を得る時には、以下の法律を破ってしまう恐れがあります。
プライバシー権の侵害
LINEの中にある不貞行為の証拠を手に入れるためには、どうしてもスマートフォンの中を覗く必要がありますが、スマートフォンを勝手に覗見ることは使用者のプライバシー領域を損なうことになります。
不正アクセス禁止法違反
パスワードとログインIDを本人の許可なく使用してLINEにサインインすると、不正アクセス禁止法違反になる可能性があります。
また、スマートフォンでなくとも、パソコンでLINEにサインインした場合も同じです。
この法律に違反した場合『三年以下の懲役又は百万円以下の罰金』もしくは『一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金』に処されることとなります。
不正行為を立証するために必要になる証拠
LINEだけでは不貞行為を証明するのは難しいかもしれません。
しかし、次の証拠を集めることでより確実に不貞行為を証明できるようになります。
探偵による浮気調査の報告書
不貞行為を立証するとしたら、探偵による浮気調査の報告書があると良いでしょう。
探偵の調査は不貞行為を立証るう上で欠かせない『行動の記録』『映像』『浮気相手の情報』の全てがそろっています。
また、法律を破るリスクもないので、もしLINEを見ても何も証拠が出てこないようなら、すぐに探偵に頼んだほうが良いかもしれません。
GPSの位置情報
GPSによって位置情報履歴を得られているなら、その履歴も不貞行為を立証する証拠になります。
ただし、GPSはあくまでおおよその位置を割り出すものであり、市販のものは最大で200メートル前後の誤差が生まれるようになっています。
精度がそれほど高くない分、たとえ現在位置がラブホテルを指していたとしても、そのままホテルにいた証拠にはなりません。
浮気相手の自供
浮気相手についてわかっているなら、浮気相手本人から自供を引き出すのも良いでしょう。
もし本人が認めたなら、これ以上ない浮気の証拠となります。
ただし、相手が録音に同意したり、自供の書類にサインするとは考えにくいので、最後の手段だと思ってください。
浮気の証拠の入手方法については、こちらの記事を参考にしてください。
【妻の浮気】立証能力のある浮気の証拠の手に入れ方と活用方法
まとめ
LINEのやりとりは不貞行為の証拠としては弱いですが、それでも数を重ねたり、他の証拠を組み合わせることで不貞行為を立証できます。
たかがLINEだと思わず、手に入る証拠は全て保存しておきましょう。