【結婚詐欺を立証】詐欺を証明する3つの方法
結婚詐欺は立証するのが非常に難しい犯罪の1つです。
多くの場合、犯人の言い逃れを許してしまいやすく、詐欺だと断定できないので警察も動けません。
でも、結婚詐欺の被害にあった側としては、泣き寝入りするのだけは絶対に避けたいですよね。
ここでは、結婚詐欺の立証が難しい理由と、立証のポイントについて解説します。
結婚詐欺の立証は難しい。言い逃れる方法はたくさんある
結婚詐欺が成立するためには、いくつかの条件があります。
詐欺罪を成立させる条件については、こちらの記事で解説しています。
結婚詐欺師を警察に逮捕してもらうために必要な5つのこと
欺罔行為の証明
その中でも、特に立証が難しいのが欺罔行為(ぎもうこうい)です。
欺罔行為とは、相手をだまして金品を手に入れることをいいます。
詐欺罪の立証では、何よりもまず欺罔行為があったことを証明しなければなりません。
つまり、「犯人は最初から被害者をだまして金品を手に入れるつもりでいた」と証明する必要があるわけです。
たとえば、被害者が「相手は最初から結婚するつもりがなかった」と主張したい場合を考えてみましょう。
仮に相手から結婚の中止を提案してきたのだとしても、「当初は結婚するつもりでいた」「いろいろ事情があって別れを決心した」と説明されれば、それ以上は追求のしようがありません。
嘘をついているという証拠がないからです。
お金の返済についても同じことがいえます。「返す意思はある」「いつか必ず返す」と相手が主張し続けていれば、それを嘘だと断定することはできません。
「借りたのではなくもらったのだ」と相手が主張してくる可能性もあるでしょう。
何しろ、元は結婚を約束していた相手とのお金の貸し借りですから、借用書も作成していないケースが大半です。
結婚の約束にしても、口約束にすぎない場合が多いでしょう。
「結婚の意思」「お金を返す意思」「お金を借りた事実」といった点において、相手の主張を嘘だと断定できないことが、結婚詐欺の立証を難しくしているのです。
相手が既婚か交際相手がいたとわかれば、結婚の意思は否定できる
第1の関門として、相手には最初から結婚する意思がなかったことを証明しなければなりません。
そのために最も有効なのは、相手の家族構成や男女関係を確認することです。
もし相手が既婚者なら、結婚するつもりはなかった可能性は高いでしょう。
被害者と付き合う以前から交際相手がいた場合にも同じことがいえます。
ただし、これらの事実を調べて突きつけても、相手が負けを認めるとは限りません。
「いずれ離婚するつもりだった」、あるいは「君は私が既婚者だと知っていたじゃないか」と主張してくる可能性があります。
「既婚もしくは交際相手がいたことを被害者に言っていなかった」と相手が認めた場合は、必ずしもマイナスになりません。
被害者が真剣に結婚を考えていた前提が崩れるので、詐欺を立証できなかったとしても、お金を取り戻せる可能性が生まれるからです。
慰謝料請求も可能になるでしょう。
問題は、「既婚者だということは伝えていた」と相手が主張してきた場合です。
こうなると、被害者側が「そんなことは知らなかった」と証明しなければなりません。
両親や友人に証言してもらう他、メールのやり取りや日記などを使って、相手が既婚者であるとは知らなかったと反論してください。
相手がお金を借りた理由が嘘だと証明しよう。探偵の調査が有効
第2の関門は、相手にお金を返す意思がないことの証明です。
結婚の意思の有無と同じく、直接的に証明するのは簡単ではありません。
したがって、相手が嘘をついていたことを証明し、前提条件を崩すのが基本となります。
結婚詐欺師が被害者からお金を借りる時は、多くの場合嘘をつきます。
「精算しなければならない借金がある」とか「家族が病気で治療費が大変」とかいったことを話して、お金を出させるわけです。
しかし、これらの話が嘘だとわかれば、詐欺だと認めてもらえる可能性が高くなります。
結婚の意思の有無も含め、自力で真相を確かめるのは難しいので、探偵に調査を依頼するのがいいでしょう。
犯人の家族構成や交際相手などの確認は比較的簡単ですし、生活の様子からは経済状況もわかります。
嘘をたくさん暴けるほど結婚詐欺の立証もしやすくなるので、犯人の言動を1つ1つ思い出してみましょう。
まとめ - 結婚詐欺の立証の鍵は、犯人の嘘を証明すること
結婚詐欺の犯人は、その多くが逃亡してしまいます。
居場所を特定できたとしても、何とかして言い逃れようとするでしょうから、立証は簡単ではありません。
それでも、詐欺犯というのは多くの場面で嘘をついているものです。
犯人の情報を徹底的に検証し、数多くの嘘が含まれていたことを証明して、結婚詐欺を立証してください。